こんにちは。タクヤンです。
今回お話するのは
大牟田4人殺害事件
です。
日本では異例の結末を迎えた事件でもあります。
大牟田4人殺害事件の概要
「大牟田4人殺害事件」は2004年9月に福岡県の大牟田(おおむた)市で発生した強盗殺人・死体遺棄事件です。
金銭トラブルが原因となった連鎖的な殺人事件、死体遺棄に至ったと予想されているが、真相は不明となっている。
この事件は加害者一家は「暴力団組員」。そして被害者は「違法な高利貸し」。
この後に膨大な借金額が出てくるが、これには上のような背景がある。
大牟田4人殺害事件の始まり
全ては同仁会系北村組組長であった北村一家の当時60歳の父親K1と当時45歳の母親K2 が組の上部への上納金や、被害者の58歳の女性Aさんへの約6800万以上の借金などで生活が困窮していたことから始まる。
そこでK1たちはAさんに対して嘘の投資話を持ちかけて約2680万ものお金を用意させた。
そしてK1とK2は息子K3(障害致死の前科あり)とK4を誘い強盗殺人の計画を立てた。
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大牟田4人殺害事件における最初の殺人と2人目の被害者
最初の被害者となったのはAさんの次男さん。
9月16日にK3とK4は二人で共謀して次男を絞殺し、重しを付けて遺体を川に遺棄した後、Aさんの自宅で金庫を強奪し、400万円相当の貴金属を換金して兄弟で分配した。
しかしここで事件は終わらずに、次に狙われたのはAさん本人。
そして、次男死亡後の翌日の9月17日にK1一家がAさんを睡眠薬入りの食事で眠らせた後に絞殺して現金を強奪した。
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終わらない大牟田4人殺害事件の連鎖
しかし彼らの犯行はまだ終わらなかった。
そう、Aさんの長男である。
彼らはAさんを殺害した同日に長男とその友人をAさん宅の近くで車に乗せ、埋め立て地に連れて行った。
その埋め立て地で「長男」がK4が拳銃で射殺し、「友人」はアイスピックで殺害された。
そして殺害された3人を車に乗せて諏訪川に沈めて証拠隠滅を図ろうとした。
大牟田4人殺害事件の発覚と逮捕
事件当初は警察は事件性がないとして捜査をしようとしなかったが、被害者の友人たちはK一家が事件にかかわっていると確信しており、自作自演の策を使いなんとか警察の重い腰を浮かせたという。
そして9月21日に次男の遺体が大牟田市沖田町の馬仲橋の下流で発見され、翌日にK2が遺体遺棄の容疑で逮捕されている。
しかしこの時K1は妻を庇うためか警察署内で拳銃自殺を図った。
この時、父親は出頭要請ではなかったので身体検査は行われなかったので拳銃を持ち運ぶことが出来た。この後、K1は命に別状はなかったものの、病院へ搬送された。
そして、K2の取り調べは「1人で4人を殺害した」と証言していたが警察は「女性が4人を殺害するのは困難だ」とK1の犯行への関与も視野に入れて捜査を始めた。
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息子たちの逮捕と逃亡
両親の逮捕後、息子たちも事情聴取のため警察署に連行されていた次男のK4が借金の取り立てを代行していたという事実も新たに判明し、K4は「すべて俺がやった」と自白。
父親もK4が全て行ったと供述している。
K4はその後、拘置所内で自殺を図ったりするが命に別状はなかったようで「診察の必要はない」と判断されている。
さらに、遺体遺棄の容疑で逮捕されていた長男のK3も「すべて俺がやった」と認めたが、家族全員の供述がそれぞれ矛盾するという点で捜査はより慎重なものになっていった。
しかし、警察署から違う拘置所に移送され、見張り役が3人もいたのにも関わらずK3は逃亡した。
逃亡の経緯はざっくり説明するとこうなる
- K3は扉の前にいた監視員も誘って部屋Aの中で4人で仲良く食事
- 食事後、K3はエアコンの調整をしたいと言って一人の付き添いの元リモコンを取りに行く
- 部屋Aの扉の前でK3は「1人で操作できる」と言って3人を部屋の中にいれる
- 足を扉の外に出して警戒していた巡査長の眼鏡を借りるふりをして部屋の中に投げる
- 足をひっこめた瞬間に部屋A(オートロック)の扉を閉める
- 部屋Aは中からは開けれない構造なので3人は部屋の中に閉じ込められる形になる
3人も警察官がいてこの失態は前代未聞級ではあるが、この結果K3は逃亡に成功した。
その後は優しい客を演じ、暴力団に追われていると嘘をついてタクシーに乗って逃亡を続けるが約3時間後に逮捕された。
大牟田4人殺害事件の息子たちは物凄く狂暴であった
さて、この息子たちK3とK4は小学校のころからかなり乱暴で、暴力的であったといわれており、さらに元力士として稽古場にも在籍していたがすぐに廃業している。
本当に狂暴な男たちで、暴力を上げることなんて日常茶飯事。その理由も特にないものでただ因縁を付けて暴力を振るうというもの。
その行いから市内の不良たちも恐れていた程。
力士として廃業後は暴力団との関りを持つようになり、作業員の後輩を暴力の末死なせるなど殺人事件で起訴され有罪判決を受けていた。
殺害したK3は「被害者がバックミラーに映る幻覚に悩まされる」と供述しているが「人殺しは慣れている」など矛盾するような供述を行っている。
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大牟田4人殺害事件における裁判では弁護人が辞退していく
そして、すべての犯人が逮捕されいざ裁判となった時にトラブルの連続だった。
まず、K一家が裁判では非協力的で、検察側への暴力行為、被告同士での口論、被害者遺族への暴言などで裁判は遅々として進まなかった。
最も大きな要因は被告側の国選弁護人が相次いで辞退していったこと(管理人も嫌)で弁護人をくじ引きで決めたという噂まで起きた。
裁判でも父親の供述はコロコロ変わっていたが、2006年10月に母親と次男、2007年2月に父親と長男にそれぞれ死刑判決が言い渡された。
裁判官は以下の判決理由で死刑判決を下した。
もちろん一家はこの結果には上告したがそれぞれ棄却して4人の死刑判決は決定的なものとなった。
裁判後は4人ともそれぞれ別の場所で収監されていることが判明している。
大牟田4人殺害事件の犯人たちの現在は?
2019年段階ではまだ死刑は執行されていないが、K4は支援者女性と結婚して性を変更しており、施設処遇や制度の改善を訴えている。
K3は無罪を主張しているが、彼の手記には彼が暴力団として親分の命令は絶対であるという点で、いくら無罪を主張しても彼の言葉には矛盾と違和感しか感じられません。
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終わりに
この事件は調べれば映画の題材にもなったほどの事件で、映画自体はこの背景を知らなければエンターテイメントとしては笑えます?が、さすがに事件の背景を知っていたら・・・・・と思いますね。
ですが、こういった形でも事件を残していくのは悪いことではないと思います。問題はこれで家族のためなら人も殺すのが美徳と思う人が出なければいい映画だとは思います。
恐怖と笑いは紙一重。まさにこの一言に尽きる映画です。
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